社会的養護施設第三者評価結果 検索

岩倉学園

【1】第三者評価機関名 セリオコーポレーション(有)
評価調査者研修修了番号 SK15105
SK16016



【2】種別 児童養護施設 定員 30名
施設長氏名 渡井 すみ子 所在地 静岡県
URL http://www.seishinkai.info
開設年月日 1970年11月01日 経営法人・設置主体 社会福祉法人 誠信会
職員数 常勤職員 18名 非常勤職員 6名
専門職員 保育士・児童指導員  13名 家庭支援専門相談員 1名
個別対応職員 1名 心理担当  1名
栄養士 1名 嘱託医 1名
施設設備の概要 (ア)居室数 16室 (イ)設備等 浴室5・脱衣所3・集会室1・更衣室3・食堂1・居間兼食堂3・トイレ9・医務室1
(ウ) (エ)
【3】理念・基本方針 1)誠信会理念「群生和楽~すべての人々の幸福のために~」の実現
2)one for all all for one、自主・自立・共助の精神で取り組む
3)子どもの最善の利益を常に考慮
4)子どもにとっての「あたりまえの生活」の保障
5)地域との連携・協働
【4】施設の特徴的な取組 <人的サービス面>
1)安心安全な、あたりまえの生活を送るための支援力
2)課題のある子ども・家族への個別支援
3)地域との交流の中での子どもの育ちの保障

<設備・環境面>
1)小規模化による環境整備
2)5S活動実践
3)自然との共生
【5】第三者評価の受審状況 2016年08月02日(契約日)~ 2017年03月31日(評価結果確定日)
受審回数 1回 前回の受審時期 平成25年度
【6】総評 ◇特に評価の高い点

◆質の向上(子どもの満足度の向上)を図る取り組み
管理者は、「養育・支援の質の向上」=「子どもの満足度の向上」と捉え、管理者が直接子どもたちの話を聞いている。幼児と小学生だけを対象としていた夏休みのラジオ体操に、中学生も参加するようになった。これも、管理者と子ども(中学生)との良好なコミュニケーションが図られている証拠であろう。外食を多く取り入れたことも、子どもの満足感につながっている。法人全体でCS活動を取り入れており、子どもの満足度を確認するためのCS巡回が行われている。また、子どもの満足度を把握するため定期的にアンケート調査を実施するとともに、「児童会」を開催して希望や要望を聞き取るように努めており、子どもの希望や要望を生活に反映することで満足度の向上に繋げている。

◆「福祉とは地域が利益を得ること」
事業所が山中に立地することから、地域との交流や連携には大きなハンデイキャップがあるが、「福祉とは、地域が利益を得ること」との精神の下、活発な地域貢献活動が展開されている。地域の子ども達を対象とした「森の自由研究おたすけ隊」では、定員120名が毎回満杯となる。子ども達の輸送のために、地域の企業がマイクロバスを拠出する。その他の事業所イベントでも地域に参加を呼びかけている。市と契約して「福祉避難所」の登録をしている。依頼があれば、職員が講師となって講演にも出向く。職員の「サポーター制度」もユニークな取り組みであり、地域で困ったことや困難事例が発生した時に、職員がその場に助けに行く制度である。地域を対象に、ベビーマッサージやヨガ、料理教室等の講座も開いている。

◆安心・安全な生活環境
生活の場所は4つのコテージに分かれており、それぞれのコテージでは家庭的で落ち着いた生活空間となるよう環境を工夫している。2個所のコテージでは小規模グループケアーが行われている。子どもの居場所を確保し、安心・安全を考慮した環境となるよう、幼児の居室は職員の目の届きやすいところに配置し、中学生以上は相部屋であっても個人の空間が確保できるよう工夫している。


◇改善を求められる点

◆不適切なかかわりを防止する取り組み
不適切なかかわりがあった場合を想定し、「就業規則」等の規程に基づいて厳正に処分を行うような仕組みが作られており、「被措置児童等虐待防止ガイドライン」に添って職員会議等で勉強する機会を確保しているが、子どもに対する不適切なかかわりを防止するために、職員間で具体的な事例を検討し、虐待防止に向けた取り組みを日常的に行うことが望まれる。

◆アフターケアーの充実と「面会簿」の設置
家庭復帰後の子どもに対して、必要に応じて担当職員が連絡を取り、電話や訪問等をしてアフターケアーを行っている。今場合、施設が果たす役割を児童相談所等と事前に協議して確認したうえでアフターケアーを実施し、実施状況を記録として残しておくことが必要と思われる。また、玄関の受付に「面会簿」を設置する等、退所後の子どもの来訪状況を把握できるようにすることが望まれる。
【7】第三者評価結果に対する施設のコメント 平成25年度に初回の受審以降、改善に向けて取り組んできた中で、今回の受審により改めて項目ごとを見直す機会となり、できていること・できていないことが明確になりました。、また、職員側の思いと施設利用児童の思いや捉え方などに差異があることが分かりました。利用児童の立場になり、共感し、共有していく中で、児童の生活が豊かなものになるよう、児童の権利擁護推進に努力し続けていきたいと思います。ご指摘いただいた点や改善事項につきましては早急に対応し、より良い施設運営に職員一丸で努め、取り組んで参ります。
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