社会的養護施設第三者評価結果 検索

静岡恵明学園児童部

【1】第三者評価機関名 セリオコーポレーション(有)
評価調査者研修修了番号 S15123
SK15104



【2】種別 児童養護施設 定員 50名
施設長氏名 加藤 秀郷 所在地 静岡県
URL http://www.s-keimei.or.jp/
開設年月日 1952年12月01日 経営法人・設置主体 社会福祉法人静岡恵明学園
職員数 常勤職員 27名 非常勤職員 5名
専門職員 児童指導員 5名 保育士 10名
社会福祉士 1名 家庭支援専門相談員 1名
心理療法担当職員 1名 嘱託医 1名
施設設備の概要 (ア)居室数 (イ)設備等
(ウ) (エ)
【3】理念・基本方針 □基本理念:
◇私たちの願い(子どもたちの自立に向けて)
①自然の中で生まれる豊かな心を育みたい。
②強い身体をつくりたい。
③人と人とのふれあいを大切にしたい。
④基礎的な深みのある学力をつけたい。
この生活を通して静岡恵明学園児童部の創立よりの精神(子どもと共にある)を踏まえ
1.人間であることを学び合いたい。
2.「人間形成の場」・「人格形成の場」でありたい。

□基本方針:
◇私たちの生活
(1)静岡恵明学園児童部の生活(詳細4項目)
(2)家庭の再統合を目指して
(3)地域社会とのかかわり(詳細11項目)
(4)学校教育とのかかわり(詳細6項目)

◇生活の内容を高め、深めていくために
(1)コテージ・システムを大切にした生活(詳細17項目)
(2)生きる喜びを実感として受け止められる生活へ(詳細5項目)
(3)健康な体と心を持った日々の暮らしを目指して(詳細2項目)
(4)食育(詳細13項目)
(5)要望解決(詳細4項目)
(6)日常生活における基本的な確認事項(詳細32項目)
(7)社会的養護の充実を目指して(詳細2項目)
【4】施設の特徴的な取組 地域小規模児童養護施設「三ツ谷の家(定員6名)」を併設し、小集団の良さを活かした生活と自立の場として、子どもと地域社会との積極的な交流が図られ、地域に根差した活動が行われている。合わせて措置延長・継続等大学進学・就職等に向けた継続した支援に関して、より多くの可能性を提供している。また、東京フィルハーモニー交響楽団の協力のもと、施設内でコンサートを開催しており、子どもがボランティアの指導を受けて楽器演奏を楽しむなど、文化芸術活動に積極的に取り組んでいる。さらに地域の小・中学校との定期的な連絡会開催などで、子どもの養育・支援に関して意見交換しており、信頼関係を築いている。施設の大きな事業の一つに、夏季の3週間にわたる臨海学校の開設があり、子どもが強い身体と豊かな心を育むことを主眼に、子どもと大人が一体となって生活のできる機会を設けている。
【5】第三者評価の受審状況 2017年05月24日(契約日)~ 2018年09月27日(評価結果確定日)
受審回数 1回 前回の受審時期 平成26年度
【6】総評 ■特に評価の高い点
□事業の開始からおよそ65年の歴史を持つ児童養護施設である。さらに遡る法人創立の精神「子どもと共にある」の下で、子どもと寝食を共にして、互いの人間的成長の場と捉えた施設運営で、養育・支援を実践してきた経緯がある。その中で確立したシステムとして、自然の緑豊かな環境の中にコテージ形式の園舎を配置し、少人数の子どもと職員が共に生活している。運営法人は、地域と共に子どもを育むことを施設運営の基本としており、当該施設が併設している、地域小規模児童養護施設や児童家庭支援センターをはじめとして、乳児院、保育園、赤ちゃんセンター等、多くの子ども子育てに関連する事業を地域全体に展開している。そのことから、特に地域社会との連携の強化を図り、地域住民との信頼関係を築くことに注力している。、地域行事等を通じて子どもと住民との交流が深まり、子ども同士の遊びの中からつながりが生まれるなど、地域に根差した法人・施設として存在している。
□著名な一流交響楽団の協力のもとで園内コンサートを開催し、良質な音楽にふれる機会を設けており、子どもがボランティアの指導を受けて楽器演奏を楽しむなど、文化芸術活動に積極的に取り組んでいる。
□夏季に3週間にわたる臨海学校の開設があり、子どもが強い身体と豊かな心を育むことを主眼に、子どもと大人が一体となって生活のできる機会を設けている。

■改善が求められる点
□現状の支援においては、職員の長い経験により築き上げた、良い意味における「慣例」が仕組みやルールとして機能している。その環境下で熟練の職員が核となり、OJTによる養育・支援の質の確保が図られており、支援の実施状況は概ね施設が目標としているレベルにあると考えられる。一方で、養育・支援の質を確保するための施設運営全般にわたり、組織的、体系的な仕組みの構築に課題が残っており、運営管理体制の整備が十分とは言えない。具体的には、事業の目的や内容を具体的に且つ明確に示した「事業計画(中長期及び年次)の策定」、「養育・支援の標準的な実施方法の確立と、それに伴うマニュアル等の見直しと補完」、あらゆる業務の「記録様式の見直しと補完及び記録方法のルールの確定」など、ルールに従って実施される養育・支援の状況を、記録にもとづいて振り返りを行い、PDCAサイクルに沿って質の向上を図っていくなどの、施設運営上必要とされる仕組みを持つ、体制の整備が求められる。
【7】第三者評価結果に対する施設のコメント 今回の第三者評価結果を真摯に受けとめ、職員ひとりひとりが自分自身、また施設全体を振り返り問題点や改善点、またこれからもっと伸ばしていきたいところなどを確認し合った。より良い養育の実現に向かい、一つ一つ丁寧にPDCAサイクルに沿って質の向上をはかっていきたい。
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