社会的養護施設第三者評価結果 検索

ほおずき荘

【1】第三者評価機関名 (公社)新潟県社会福祉士会
評価調査者研修修了番号 SK2021106
SK2021109



【2】種別 母子生活支援施設 定員 6世帯
施設長氏名 鬼 麻也 所在地 新潟県
URL
開設年月日 1951年04月01日 経営法人・設置主体 佐渡市
職員数 常勤職員 4名 非常勤職員 0名
有資格職員 保育士 2名
施設設備の概要 (ア)居室数 6室 (イ)設備等 居室(2DK)・学習室・静養室・多目的ホール
(ウ) (エ)
【3】理念・基本方針 理念:子どもの健やかな成長と、母親と子どもの生活の安定と自立を目指して支援をおこないます。

基本方針:母子の日常生活と子育てを援助し、入所者が一日も早く自立できるようにサポートします。
(1)母子それぞれのニーズに沿った支援計画の策定
(2)子どもが安心して生活できる環境づくりの推進
(3)ゆとりをもって安心して子育てができるための環境整備。
【4】施設の特徴的な取組 ・小規模施設ならでの、きめ細やかな支援を心がけている。
・公立機関である特徴を生かし、他機関との連携を密に行うことができる。
【5】第三者評価の受審状況 2022年07月01日(契約日)~ 2023年02月21日(評価結果確定日)
前回の受審時期 令和元年度
【6】総評 【特に良いと思う点】
〇理念・基本方針が明文化され、入所者や職員に周知されている。
 佐渡市子ども・子育て支援事業計画の基本施策のひとつとして、ひとり親家庭等への支援の取り組みが記載されており、それを施設の理念として掲げている。理念は、施設内に掲示されている他、母子支援員マニュアル、少年指導員マニュアル等にも記載され職員は常に確認できるようになっている。入所者に対する周知については、入所時の説明資料「生活のしおり」「こどものしおり」にわかりやすく表現をして記載し、説明をするなど工夫している。

〇関係機関とのネットワークが構築されている。
 佐渡市立の施設である利点もあり、児童相談所、子ども若者相談センター、病院、学校等の関係機関とのネットワークが確立されている。自立支援計画策定会議、退所前の個別支援会議等での連携はもとより、必要時には協働して母親と子どもへの円滑かつ迅速な支援が可能である。

〇母子の主体性や自己決定を大切に支援を行っている。
 職員は、母子の自己決定を重要と考えており、そのためには丁寧なアセスメントが必要と認識している。入所の際には、独自で作成した「はじめの一歩」というアセスメント様式を使用して、母親が自己の強みや課題を明確にできるようにし、それを基に自立支援計画の作成を行っている。アセスメントした情報は職員全員で共有し、各々の職種の役割において支援を行っている。支援にあたっては、職員の持っている資格やスキルを活かして、母子の気持ちを引き出せるよう配慮し、母子の主体性を尊重した支援に努めている。

【特に改善が求められる点】
〇理念・基本方針の実現に向けた実行性の高い事業計画策定が期待される。
 施設の事業計画は行事計画的な内容が多く、それに対する各行事の実施記録は確認できるが、施設全体の運営や支援について職員間での共有や評価ができにくい状況である。事業計画は、施設の基本理念・基本方針の実現のための計画であり、設定した目標や経営課題の解決・改善の効果を確認し次年度の計画に反映させることが必要である。今後は、社会的養護の視点や子どもの権利擁護の視点からの内容を織り込むなど、計画内容の充実と、職員が達成に向けて行動しやすい計画となるよう検討が期待される。

〇様々な大人との関わりから、子どもが多様な価値観や生き方への理解ができるような取組が期待される。
 様々な大人との関わりが、子どもの多様な価値観の育成に重要であることを職員は理解し、職員との交流や体験を通して母親以外の大人との関係づくりに努めている。しかし、離島という地域性や施設の特性もあり、母子と地域住民との積極的な関わりについては慎重に考えている。施設での行事には市役所の各部署の職員を招くなどして、施設外の大人との関わりを設けるなどの工夫は行っているが、ボランティアや実習生等の受け入れは行っていない状況である。今後も、引き続きより多様な価値観、生き方への理解ができるような取組が期待される。
【7】第三者評価結果に対する施設のコメント  前回の第三者評価から改善した点を今回評価していただけたことは、職員一同大変嬉しく思っています。これを励みに、更なる改善に向け施設改革に取り組んでいきます。
 また、改善点につきましても、社会的養護や子どもの権利擁護の視点からの内容を織り込み、基本理念・基本方針の実現に向けた事業計画の策定を検討していきます。
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