社会的養護施設第三者評価結果 検索

徳島県立徳島学院

【1】第三者評価機関名 (社福)徳島県社会福祉協議会
【2】種別 児童自立支援施設 定員 36名
施設長氏名 高田 浩 所在地 徳島県
URL http://www.pref.tokushima.jp/docs/2010081400017/
【3】実施調査日 2013年08月02日~2014年03月25日
【4】総評 【特に評価が高い点】
 組織全体で、児童自立支援施設運営指針の詳細な理解に努めたり、自己評価に取り組んだりして様々な課題を抽出し、組織的に支援のあり方などについて総点検を行っている。課題を分析し、本年度の事業計画に反映するなどして具体的な組織改革・改善活動を進めている。改善に係る重点項目も明確になっており、職員一丸となって支援の質の向上に取り組んでいることは高く評価できる。

 支援の必要な子どもに最善の利益を提供するため、職員一人ひとりが高い専門的技能の醸成に取り組んでいる。これらの職員一人ひとりの能力は、集団としての専門性の発揮へと繋がる一定以上のレベルにある。組織的な改善・支援活動の発展的な展開を行っており、さらに質の高い支援を行うよう取り組んでいることは評価できる。

 積極的に、組織として支援の質の向上に取り組んでいる。子ども一人ひとりに対する個別支援に取り組んでおり、振り返り指導や大切にされる体験等のプログラムを通じて、信頼関係の構築に係る支援を行っている。子ども一人ひとりの希望や状況に応じ、英検や漢検に挑戦する意欲を醸成し支援していることは、学力の向上のみならず自己肯定感の育成へと繋げていることは評価できる。

【改善が求められる点】
 理念や支援目標を明文化しているが、将来的な施設のビジョンやそのビジョンを達成するための基本的な考え方等を反映するまでには至っていない。課題解決や改善活動にあたって、職員の教育や研修計画等の複数年度にわたる事項については、中・長期計画において将来的なビジョンを示しつつ、活動目標や成果目標を掲げて取り組まれたい。

 施設の有する専門的機能や役割を地域や社会へ発信することは、地域の人々の理解を得て、退所後の子どもたちの自立にむけた地域の包括的な支援力の醸成へと繋がる重要なことといえる。今後は、職員間で検討を行って、紙媒体やメデイア、IT等を活用したさらなる周知に取り組まれたい。

 制度上求められる各種規程やマニュアル等は整備しているが、組織規模や職員数に応じたマニュアルや手順書等を整備しているとはいいがたい。また、質の高い支援活動を実現するためにも、職員の健康管理や労働環境、メンタルサポート体制等への十分な配慮が望まれる。今後は、県主管課等と十分に協議を行ったうえで、“最良の支援の実現”に向けた職員体制や労働環境の整備に取り組まれるよう期待する。
【5】第三者評価結果に
対する施設のコメント
 当院では、平成24年度末から『「個」を重視した支援』、『特性・発達段階を踏まえたオーダーメイドの支援』、『自省・気づきを重視した支援』、『家庭支援、親子関係再構築の重点化』のもと、職員一丸となって改革を推進してきており、このたびの第三者評価においても高い評価をいただいた。これは、我々の改革の方向性を後押ししてくれるものであり、職員一同勇気づけられるとともに、この改革を持続可能なものとするべく決意を新たにしているところである。もちろん、現状に甘んずることなく、将来的な施設ビジョン等ご指摘いただいた点については、改善に向け真摯に取り組んでまいりたい。そして、今般評価いただいた内容を施設運営に活用し、将来、子ども達が社会人として地域生活にとけ込み、幸せな生活を送れるよう、支援の質を高めるため、日々研鑽を重ねてまいりたい。
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