社会的養護施設第三者評価結果 検索

静岡ホーム

【1】第三者評価機関名 セリオコーポレーション(有)
評価調査者研修修了番号 S15123
SK16016
SK151001
H28-c001

【2】種別 児童養護施設 定員 81名(地域小規模児童養護施設6名を含む)
施設長氏名 藤田 一敏 所在地 静岡県
URL http://shizuoka-home.or.jp/yogo/
開設年月日 1907年04月05日 経営法人・設置主体 社会福祉法人静岡ホーム
職員数 常勤職員 29名 非常勤職員 13名
専門職員 保育士 17名 管理栄養士 1名
嘱託医 1名 社会福祉士 2名
調理師 4名
施設設備の概要 (ア)居室数 居室数34(内小鹿寮3) (イ)設備等 学習棟(2階建)166.5㎡
(ウ) 保育棟100㎡ (エ) 楓ホール(地域交流ホール)279.99㎡
【3】理念・基本方針 理  念:自分を愛するようにあなたの隣り人を愛する。
基本方針:「キリストの愛」と児童憲章、児童権利に関する条約等を基本に、互いの和を求め、心を一つ
      にして児童の幸せと権利擁護を図るため、静岡ホームにおける「愛育の実践」に努める。
【4】施設の特徴的な取組 学習支援「公文式学習」を取り入れ職員による個別対応の時間を確保し、学力の向上、学習習慣の定着を図っている。また性教育委員会かえでの会を立ち上げ、子供たちの「生」「性」に関する教育、相談、性問題の防止に役立てている。「自分を大切に、相手を大切に、自分の体や心を守る」ことを学習させている。更にグループ心理療法や自立支援事業(アフターケアー)など実施し、子供たちを支えている。
【5】第三者評価の受審状況 2017年05月01日(契約日)~ 2017年09月01日(評価結果確定日)
受審回数 1回 前回の受審時期 平成26年度
【6】総評 ◆特に評価が高い点 
・子どもの、心身ともに健やかな育成を目指してきた「愛と奉仕の実践」の心は、一世紀の時を経てなお変わらず、全職員が業務のなかで常に立ち返ることのできる、揺るぎのない拠り所として守り続けている。その長い歴史のなかで地域に根ざし、近隣住民との信頼関係を築いて、地域ニーズに沿った支援を実践している。
・ウェブのホームページで、施設に関する情報を写真や図式を使って分かりやすく説明している。グランドやビオトープを持ち、子どもと地域住民等との交流の場である地域交流ホームの他、学習棟や保育棟などの充実した支援の環境を備えている。
・児童養護施設の経営に関して、地域小規模児童養護施設(グループホーム)や、施設の小規模グループケアの推進、一時的な預かり事業であるショートステイやトワイライトステイの利用者の増加等、近年の様々なニーズへの対応が求められる現状を組織的に把握し、将来に向けて何ができるか対応を検討している。その一つとして、先進的な支援を実践している施設に職員を派遣し、その現場を体験して学習する取り組みを行っている。
・施設運営の将来を見据える必要から、10年間の長期ビジョンに沿って中・長期計画を策定している。その中で、施設運営指針が求める、養育・支援の質の向上を図ることの重要性を認識したうえで、自己評価を丁寧に実施している。その結果から課題改善のための目標達成計画を作成して、今般二度目となる第三者評価受審に臨んでいる。
・子どもの心に寄り添う支援を目指し、コモンセンス・ペアレンティングやケアプログラム等の支援方法を取り入れ、子どもが表出する感情や言葉をしっかりと受け止め、子どもを理解することを支援の基本姿勢としている。
・子どもの年齢や発達段階に応じて、性についての正しい知識を得ることができるよう、年間を通して性教育を実施している。特に幼少期における性教育(生教育)については、自分と他人との境界線についての知識の確保を図っており、充実した内容となっている。高学年の子どもについて、日常的に関わることが多いSNS(ソーシャル-ネットワーキング-サービス)に関連した性の危険性等について、外部講師を招いて学習会を実施するなどのきめ細かい対応が見られる。
・親子関係再構築のための家族への支援について、児童相談所等の関係機関と密接な連携を図り、それぞれのケースに対応した専門的な支援技術を駆使して、親子関係の再構築に取り組んでいる。

◆改善が求められる点
・食事は基本的生活習慣を確立するための中核的なものであり、施設として注力していることは確認できるが、子どものニーズが必ずしも満たされていない状況がある。子どもが、おいしく楽しみながら食事ができるような工夫が望まれる。
・小規模グループケアのための養育環境づくりについて、各グループ毎のスペース等に差異があることなどに因り、現状では必ずしも満足のいく状況ではないが、子どものパーソナルスペースの確保や、個別的なケアの推進を図る方向で取り組みは進められている。今後も工夫を重ね、小規模グループケアによる家庭的養護の充実に向けて、継続した取り組みが期待される。
・すべての子どもや保護者に対し、基本的に実施される支援の方法を「標準的な実施方法」と位置づけ、一人ひとりに対し個別に実施される支援との間で相互補完的な関係にある。養育・支援の各々のマニュアル等に記載されている基本的な実施方法の内容を再確認し、必要な補完等を施して、標準的な実施方法による一定水準の養育・支援の質を担保する仕組みの整備が求められる。
【7】第三者評価結果に対する施設のコメント  この度は大変お世話になりました。今回は2回目の第三者評価受審でした。前回(平成26年度)第三者評価受審後「サービス向上推進会議」を施設内に設置し、改善に努めてきました。特に「C評価」であった項目についての改善を最優先に検討してきた結果、今回C評価0項目という結果をいただきました。しかしまだまだ改善すべき項目は多々有り、今後も各会議や委員会等において協議・検討し、子どもたちへのケア及び養育レベルの向上に努めていきたいと思います。
 静岡ホームの子どもたちに寄り添い、共感・共生していく中で、子どもの権利擁護推進に施設職員一丸となって努力していきたいと思います。
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