【1】第三者評価機関名 | セリオコーポレーション(有) |
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評価調査者研修修了番号 | SK15100 S15123 S15124 |
【2】種別 | 乳児院 | 定員 | 15名 | |
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施設長氏名 | 水谷 暢子 | 所在地 | 静岡県 | |
URL | http://tootsu.jp/ | |||
開設年月日 | 1974年05月01日 | 経営法人・設置主体 | 社会福祉法人遠淡海会 | |
職員数 | 常勤職員 | 20名 | 非常勤職員 | 4名 |
専門職員 | 保育士・児童指導員 | 12名 | 社会福祉士 | 1名 |
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認定心理士 | 3名 | 管理栄養士・栄養士 | 2名 | |
看護師 | 2名 | 医師 | 2名 |
施設設備の概要 | (ア)居室数 | 乳児寝室・乳児観察室 | (イ)設備等 | サンルーム兼ほふく室、面会室、遊戯室 |
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(ウ) | 親子生活訓練室、心理療法室 | (エ) | 調理室、浴室 | |
【3】理念・基本方針 | 養育理念: ◇安心できる良い環境づくり◇ ~かけがえのない大切な生命(いのち)の輝きを温かく見守る養育~ 1 一人ひとりの子どもの最善の利益を追求する。 2 子どもの権利を護り、快い体験をたくさん引き出す家庭的養育により、将来の人格形成の基礎となる基本的信頼感を獲得させる。 3 安心、安全感のある応答的環境の保障により、共感、思いやり、自尊感情を育む。 4 個(性)を尊重し、たくましく、社会性を伸ばし自立への支援をする。 5 認め合い・分かち合い・支え合いにより、世代を超えたより良い絆を大切にした家庭再生のための養育支援を行う。 基本方針:(平成29年度法人基本方針) 1 福祉サービスの質の向上 ・日常業務の標準化や業務の見直しを通じて乳幼児から高齢者に至る多様な福祉ニーズを反映した利用者本位の福祉サービスの質の向上に努めます。 2 地域との連携及び地域貢献並びに公益的機能の充実 ・地域との交流の推進を図り、合わせて社会福祉法人としての社会貢献及び公益的機能の充実を図ります。 3 安定的かつ健全な経営基盤の確立 ・自己収入で支出を賄いうるよう工夫するとともに、無駄をなくし、効率化に努め、健全な経営の確立に努めます。 4 責任と権限の明確化及び法令遵守(コンプライアンス)の徹底 ・組織としての事業活動を実践しているという原点に戻り、職員一人ひとりの組織上の役割、権限、責任を明確にして、組織一体となって業務遂行にあたります。合わせて、関係法令、法人の定めた諸規定はもとより、法人の理念や社会的ルールを遵守した経営に努めるとともに、その実現のための取組を推進します。 5 職員が働きやすい就業環境の整備及び有能な人材の育成確保 ・職員が誇りをもって働きがいのある職場の環境づくりに努めるとともに、研修等への参加機会を積極的に提供し、職員の資質向上及び有能な人材育成に努めます。 |
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【4】施設の特徴的な取組 | 浜松乳児院は、子どもたちの心身の状況や胎内も含めた環境のアセスメントをしっかり行い、その子どもに必要な個別的な養育支援計画を、養育・看護・食育・家庭支援・心理・さらに医療機関・嘱託医の診断と助言に基づいたリハビリテーションの領域で立て、養育支援することを目指しています。このため、ケースカンファレンスを乳児院職員だけでなく、発達支援事業(ケースカンファレンス・行動観察・心理判定)と連動して、児童相談所の児童福祉司・児童心理司の参加も得て開催し、外部の専門家の見立ても頂きながら、一人ひとりの子どもをよくアセスメントし支援するよう努力しています。更に、静岡県児童処遇改善モデル事業、浜松市乳児院入所児童生活支援事業を実施し、ベビーマッサージやプレイセラピーの手法による「治癒的遊び」の効果の検証を行い、理学療法的観点からの発達支援のスーパーバイズを受け、子どもの発達状況の改善に取り組み成果を上げています。家庭復帰を目指し、親子関係構築にも力を入れています。 | |||
【5】第三者評価の受審状況 | 2017年10月01日(契約日)~ 2018年04月06日(評価結果確定日) | |||
受審回数 | 2回 | 前回の受審時期 | 平成26年度 | |
【6】総評 | ◇特に評価が高い点 ◆乳幼児の健康管理に関して、「健康日誌」「看護記録」により、乳幼児一人ひとりの健康状態を把握しており、怪我や発疹の状態によっては写真に記録してその後の経過観察や対応に備える、きめ細かい配慮がある。また健康状態に異常が認められる場合には、職員の配置等で病院への受診に対応している。服薬を必要とする乳幼児に対する服薬管理に関しては、定められたルールに従って二重チェック体制で対応しており、職員は適切な服薬コンプライアンスを実施している。毎週の嘱託医の往診に加え、小児精神科医や理学療法士が支援のために定期的に来所するなど、医療機関・関係者等との適切な連携による協力体制を整えている。 ◆個別に対応する内容の「おたより」を、家族に向け季節ごとに発行しており、日常の生活の様子等、子どもの成長を伝えている。また、家庭支援専門相談員を核として、家族との信頼関係を築くことに努めており、合わせて保護者等に積極的に面会交流を促して相談支援につなげ、必要に応じて養育に関するスキルアップのための支援を行っている。 ◇改善が求められる点 ◆施設における職員の教育・研修計画が策定されていないことから、職員に必要とされる専門技術や専門資格等に関する、教育・研修の機会が十分には確保されていない。今後は、職員の教育・研修に関する基本方針にもとづいた研修計画等を策定し、実施される研修計画や研修内容に関する定期的な評価・見直しを実施できる、仕組みの構築が求められる。 |
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【7】第三者評価結果に対する施設のコメント | これまで2回受審した第三者評価結果と今回の受審評価結果をみますと、受審後に努力・改善が進んだ項目と未だに進まぬ項目が明確になってきたように思われます。同じ評価機関での受審により、前回受審時や自己評価結果よりもよい評価を頂いた項目もあり、第三者の目で見て頂いての少しでも前進の評価は、職員にとっては、今後の励みになるものと嬉しく思われます。 社会福祉制度改革や新しい社会的養育ビジョン、乳児院・児童養護施設の多機能化に関するプロジェクトチームなど乳児院を巡る大きな動きの中、中長期計画、人材確保・育成に向けての大きな課題が示されました。今回の受審で、自らの足元を見直し、これからの社会の要請に向け歩む足がかりが見えたのではないかと思います。 |