社会的養護施設第三者評価結果 検索

和歌山乳児院

【1】第三者評価機関名 (社福)和歌山県社会福祉協議会
評価調査者研修修了番号 SK15210
S24247



【2】種別 乳児院 定員 40名
施設長氏名 森下 宣明 所在地 和歌山県
URL http://wa-tukusi.jp/wakayamanyujiin/
開設年月日 1973年08月01日 経営法人・設置主体 社会福祉法人和歌山つくし会
職員数 常勤職員 57名 非常勤職員 5名
専門職員 社会福祉士 1名 保育士 40名
看護師 6名 栄養士 1名
調理師 5名 臨床心理士 4名
施設設備の概要 (ア)居室数 乳児室1定員10名55.75㎡ 幼児室6定員30名44.95㎡ (イ)設備等 病後保育室
(ウ) 親子生活体験室 (エ) 心理療法室
【3】理念・基本方針 理念
①社会福祉に貢献するという社会福祉法人の使命に則り、その役目を果たします。
②社会福祉法人としての「モデル」を目指す事により、社会福祉の増進に寄与します。
③上記①と②を実現するため、伝統ある社会福祉法人「和歌山つくし会」職員としての自覚と誇りをもって、「社会的自己実現」を達成できる職場とし、仕事を通じ「働きがい」を感じ、ひいては、「生きがい」を感じる職場とする事を目指します。

基本方針
 和歌山つくし会は、明るくて、温かくて、安心のできる環境のもと、利用者一人ひとりが心身ともに健やかに育成され、その能力に応じた自立を支援するため、ヒューマンサービスの推進に努めます。
 和歌山つくし会は、地域福祉への貢献に努めます。
 和歌山つくし会は、健全な施設経営に努めます。

 被虐待児等、社会的養護を必要とする子どもたちに、家庭に代わる場を提供し、「あかるく」「あたたかく」「あんしん」のできる心を育む
 地域の子育て支援を推進する
(1) 緊急時の一時保護委託の受け入れ
(2) 子育て短期支援事業(ショートステイ)
(3) 病後児保育室(きらら)の実施
(4) 里親支援機関事業・里親支援センター「なでしこ」
(5) 育児体験教室〈赤ちゃんと遊ぼう〉
(6) 保育実習及び中学生の職場体験学習の受け入れ
 児童相談所等との連携を密にし、家庭支援専門相談員を中心に、家庭復帰後のフォローアップ事業及び里親支援事業を実施する
【4】施設の特徴的な取組 ○家庭的な安定した大人との関わりの中から、愛着形成、信頼関係を築き、自己肯定感を育むことに重きをおき、担当制養育支援に取組み、子どもが安心して暮らせる環境づくりに配慮がされている。
○家庭支援専門相談員や臨床心理士が、保護者に寄り添いながら家庭再統合を目指しつつ里親支援制度の周知・啓発にも力をそそぎ、里親支援に取組んでいる。
【5】第三者評価の受審状況 2017年04月18日(契約日)~ 2017年09月27日(評価結果確定日)
受審回数 1回 前回の受審時期 平成26年度
【6】総評 <評価の高い点>
(1)個々のこどもに担当職員を決めて
 基本的信頼感や自尊感情が持てる育ちを願い、否定的な言動はせず、子どもの思いに寄り添い受け止める養育・支援がされている。
(2)子どもの健康管理への取組
 看護師を中心として、専門医療期間と連携し、定期的な往診、発病時の対応等が適切にされ、日々の健康管理にも細心の注意がはらわれている。
(3)事故・災害発生体制、対応として
 常日頃より、さまざまな情報を収集し、施設全体での取組として、子どもの安全確保に努めている。

<改善が求められる点>
(1)中・長期ビジョンと計画の策定について
 理念や基本方針の実現に向けた具体的な計画の策定のため、組織の運営管理に関する事項や養育・支援の内容、制度や環境の変化に対する早期準備、人材育成等の現状分析を行ったうえで、中・長期的ビジョンの策定、それに基づいた事業計画の策定から行事計画への一連の取組が望まれる。
(2)福祉人材の確保に向けて
 職員の就業状況や意向を把握し、養育・支援の質の向上のためにも職員の研修体系を確立して、研修計画を策定し「期待する職員像」の達成を目指す取組が望まれる。
(3)各種マニュアルで未整備のものの整備について
 すでに整備されているマニュアルの見直しも含めて、未整備のもの(ボランティア受入れマニュアル、子どものプライバシー保護規程等)の早急な整備が望まれる。
(4)自己評価、第三者評価等の評価結果の分析や検討について
 自己評価、第三者評価結果を含めた、さまざまな情報の収集後の分析・検討が一部の職員だけでなく、組織的に行われ改善につなげる取組が望まれる。
(5)地域との連携について
 里親、ボランティアや実習生などの受け入れはされているが、地域との相互交流のあり方を模索し、地域に向けた広報誌の発行や、地域の諸団体、地域の自治会などに働きかけ、職員のもっている専門性を活かした地域貢献活動が期待される。
【7】第三者評価結果に対する施設のコメント  今回の評価結果を踏まえて、前回同様に中・長期ビジョンの作成や事業計画の周知への取り組みが充分でないことを反省するとともに、未整備のマニュアルの作成、職員研修体系の確立、就業規則への体罰禁止の明文化等、早急に実施していきます。
 また、地域との連携についても、一時保護等、閉鎖的な一面がある中で十分でなかったと思います。今後の乳児院の在り方を検討する中で、再検討していきます。
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