【1】第三者評価機関名 | (株)マスネットワーク |
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評価調査者研修修了番号 | SK15160 060792 060872 SK15091 |
【2】種別 | 児童養護施設 | 定員 | 45名 | |
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施設長氏名 | 川瀬 勝敏 | 所在地 | 長野県 | |
URL | http://www.tsutsuji.or.jp | |||
開設年月日 | 1951年04月01日 | 経営法人・設置主体 | 社会福祉法人つるみね福祉会 | |
職員数 | 常勤職員 | 26名 | 非常勤職員 | 2名 |
専門職員 | 個別対応職員 | 1名 | 家庭支援専門相談員 | 1名 |
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心理士 | 1名 | |||
施設設備の概要 | (ア)居室数 | 本園26、地域小規模7 | (イ)設備等 | 本園、地域小規模児童養護施設2 |
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(ウ) | (エ) | |||
【3】理念・基本方針 | 【理念】 1)子どもの育ちとノーマライゼーションを基本に最善の利益を図ります。 2)養育の個別化、連続性、一貫性を目指し子どもを総合的に理解支援します。 3)家庭的な養育環境の中で愛されることを実感できる人間関係の構築を図ります。 4)各機関との情報を共有して、専門的・多角的な面で問題を捉え支援します。 5)地域に根差した細やかな対応・支援体制の中で家族再統合を目指します。 【養育方針】 「いのち・笑顔・自立心」を大切にします。 |
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【4】施設の特徴的な取組 | ・施設の地域化小規模化と家庭的な養育環境を目指し平成25年、27年に地域小規模児童養護施設を設置し新しい養育モデルに取り組んでいる。 ・医療的なケアが必要な子どもたちが増えるとともに、産婦人科、精神科医と連携しながら治療的な養育に取り組んでいる。 ・地域のスポーツや塾、学校行事など社会教育活動に参加し社会体験を増やし人間性を高める支援を行っている。 ・地域の大学、福祉団体の研修、ボランティア活動として、場所・人材を生かし施設の理解と人材育成に努めている。 |
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【5】第三者評価の受審状況 | 2017年12月01日(契約日)~ 2018年03月31日(評価結果確定日) | |||
受審回数 | 2回 | 前回の受審時期 | 平成26年度 | |
【6】総評 | ◇特に評価の高い点 <子ども中心の施設のルール作り> 施設内の決まり事やルールを検討する過程で、「大人の都合」を優先することなく、子どもたちとの話し合いを年齢に合わせて丁寧に行っている。 また、ルールの中身も多岐に及び、「小遣いの金額」、「ゲーム機の使用時間」など、その都度に十分な話し合いを繰り返す中で、子どもたちの社会性だけでなく、他者を思いやる気持ちも育てている。 日々の暮らしのなかで、かならず子どもにも相談し、ルールを決めるという姿勢が職員に徹底されている。そして、職員と子どものやりとりの中から円滑な人間関係の構築を子どもは学んでいる。この学びが、子どもが社会に出たとき、安定した社会生活を送る上での糧となるよう期待したい。 <豊かな自然と良好な住環境> 地域の方々による3年計画で「つつじ」の植樹など環境の整備が行われ、樹木や草花の植栽にも配慮が届いており、室内は明るく、花や絵画が飾られるなど、温かみのある環境になっている。 平成14年に建物が全面改築されており、平成25年に地域小規模グループホームを開設し、計画的に本体の改築や小規模化を進め、現在は市内に地域小規模児童養護施設二棟と本体施設の全ユニット化に取組んでいる。中学生以上の全個室、小中学校にも徒歩十分程度、図書室や敷地内の体育館など住環境が充実している。また、発達段階や子どもの状況に応じ整理整頓や掃除の習慣が身につくように支援されている。 豊かな自然の温かみのある環境のなかで、子ども一人ひとりの居場所が確保され、安全・安心と感じられる個人の空間が確保されている。 <地域との関係> 昭和41年に現在地に移転改築している施設は、地域の様々な方に支えられ、関わりを深めるなかで、子どもの養育・支援に取組んでいる。小中学校との毎月の連絡会をはじめとする学校や関係機関との連携は、子どもひとり一人の環境を整え、本来持っている能力を引き出し、その子らしく力が発揮されるかかわりである。登下校での子どもの元気な挨拶は、地域の方との日常的な交流となり、地域の活性化にも繋がっている。地域小規模児童養護施設では、地区の行事等には連絡係りの職員を中心に参加し、子どもが地域のなかで関わりを持ちながら成長していくように努めている。さらに、雪かきなどご近所の方とのやり取りは、ご近所付き合いの学びの場である。豊かな自然環境に加えて、地域の方との関係が子どもの社会性を促し、健やかな育ちを支えている施設である。 ◇改善を求められる点 <経験の継承のためのマニュアルの作成と、経験の蓄積> 当施設は、施設長を中心とした幹部職員の貴重な経験とリーダーシップによって、子どもと真摯に向き合いながら、社会に開かれた養育・支援を行っている。 しかし、これらを後進に的確に継承し、尚且つ、プロセスを見直し、改善につなげるマニュアルが十分とは言えない。今日まで先輩職員から、後進に指導されてきた養育・支援の方法を整理し、マニュアルにすることは、より正確に後進へ伝えることを可能とする。加えて、結果として問題が発生した場合、どのプロセスに原因があったのか、誰に責任があったのかを検証することができる。 また、「事故・ヒヤリハット」・「苦情・要望」などの貴重な経験の蓄積と分析が十分とは言えない。個別のケースにおいては、問題の発見や解決に努めているが、施設全体での集計と分析に課題が感じられた。 「事故・ヒヤリハット」・「苦情・要望」などの収集と分析の結果をマニュアルの改訂につなげて、延いては、養育・支援の見直しが確実に行われるシステムの構築が早急に求められる。 <キャリアアップとワークライフバランスを目指して> 子どもに家庭的な環境で養育・支援を行っている当施設の職員の皆さんは、日々献身的な思いやりと努力で子どもを支えていることが理解できた。加えて、限られた休日の中で自主的に研修に参加するなど、自己研鑽に努める真摯な姿が感じられた。 しかし、当施設には個別の研修計画やキャリアパス制度がなく、職員個々の経験に応じた目標が明確になっていない。一人ひとりの職員が、年齢や経験に応じた資格の取得などの目標を明確にして、計画的に研修等に参加できるシステムの構築が必要と思われる。 また、成長期の子どもの様々な悩みや課題に寄り添う職員のストレスは、決して小さなものではないことも想像できる。これら職員の疲労やストレスに対し、就業規則により種々の休暇制度が設けられているが、年間の休日数は一般的に見て充分とは言えない。リフレッシュした心と体で、より一層充実した支援が出来るような勤務体制の確立が早急に求められる。 児童養護施設のみならず、多くの福祉施設は、職員の熱い情熱と思いやりで支えられている部分が多いが、それだけでは乗り越えられないことも事実である。子どもと過ごした貴重な経験が子どもに還元されるシステム、子どもと共に職員もキャリアアップ出来るシステムの構築に期待したい。 |
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【7】第三者評価結果に対する施設のコメント | 第三者評価制度が始まり3回目の実施が無事終わりました。 児童福祉法の改正により、第三者評価の着眼点も変化し「子ども目線」そして、支える側である職員の人員確保、育成、各種マニュアル等も含め「職員目線」の評価がなされました。 限られた予算・人員の中で創意工夫しながら取り組んでいるとの高い評価はありました。半面、育休の代替で来た職員も分かるすべてのマニュアル等の整備については厳しい評価もありました。 「子どもと職員の幸せが学園の幸せである。」と先代の園長先生の言葉を思い出します。 今回の評価をもとに、更に情報公開や透明性を高め、「より善い」地域の施設づくりを目指していきたいと考えています。 ありがとうございました。 |