社会的養護施設第三者評価結果 検索

つつじが丘学園

【1】第三者評価機関名 (株)マスネットワーク
【2】種別 児童養護施設 定員 50名
施設長氏名 川瀬 勝敏 所在地 長野県
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【3】実施調査日 2014年11月01日~2015年01月07日
【4】総評 <特に評価が高い点>
1 施設長のリーダーシップ
 施設長は、組織全体をリードする立場として、自らの役割と責任を、職員会議や日常的に業務や会話の中でも職員に示している。地域の関係する団体、会合に積極的あるいは主体的に参加して、子育て支援を始めとして幅広く地域福祉ニーズの把握や情報交換を行い、具体的な事業に取り組むなど地域から必要とされる施設を目指している。また、地域に開かれた施設を目指し、様々な方法で地域の方々との日常的な交流に努めている。地域小規模児童養護施設(さつきの家)を平成25年4月一棟開設し、本体施設の小規模化、専門化など家庭的養護の推進に計画的に取り組み、地域支援として施設の専門的な機能の強化も目指すなど、社会的養護の基盤づくりに努めている。
2 地域に開かれた施設運営
 地域に開かれた施設として、ホームページ上に学園情報誌を掲載し、学園の現状、取り組み、今後のビジョンなど分かり易く伝えている。地域の小中学校とは、毎月の連絡会と年二回の学校職員、学童担当職員による全体懇談会を実施し、日頃からの密な連絡とともに連携して支援にあたっている。視察研修を積極的に受け入れ、地区行事に子どもが参加し、地元区の田植えや稲刈り、区民農園の野菜の苗植え付けや収穫祭への参加、地域の育成会など各種団体とも交流を深め、学園の理解と協力をお願いしている。地域の家庭を支援するような児童家庭支援センターの設置に向けて、地域の子育て支援の中核的役割となるべく、明確なビジョンを持ち、計画的に取り組んでいる施設である。
3 安全・安心できる施設運営
 事故防止への取り組みとして「つつじが丘学園の安全指導」を作成し、学園内外での危険箇所を明示し、職員ならびに子ども達への周知徹底を図っている。また、ヒヤリ・ハット報告書を作成し、担当職員で検討し、職員会議で全職員に周知し、園内を月に2回定期的に点検するなど組織的に安全確保の体制を整備している。CAP、セカンドステップなど子どもの権利養護についての施設内研修に取り組み、子どもを尊重した、安心して安全に生活できる施設運営を目指し、透明性の確保にも取り組んでいる。

<改善が求められ点>
1 標準的実施方法の整備
 養育・支援における標準的実施方法の周知の取り組みとして、今年度は児童養護施設運営指針を職員全員に配布し読み合わせを実施しており、さらに、安全指導や保健衛生管理におけるマニュアルなど策定されているものもあるが、学園全体として標準的実施方法として明文化されているものはない。学園の養育理念、養育方針をもとに、基本的技術、事故防止の観点からの留意点や子どものプライバシーへの配慮、施設の構造など設備や学園の状況に応じた業務手順など、養育・支援全般にわたって総合的に文書化されることが求められている。さらに、定期的に検証し、必要な見直しを組織的に実施できるよう仕組みを定め、検証・見直しを行うことが望ましい。
2 個別的な人材育成計画
 家庭的養護の推進、施設の専門性の強化という学園の目指す養育・支援の実施に向けて、職員の育成は課題であり、求められる職員のあり方が経営方針に明示されている。子どもや職員の入れ替わり、職務分担や体制の変更もある中で、基本姿勢に沿った目標達成に向けて、総合的な全体の研修計画が策定され、それに基づいて、職員の経験年数、技量や将来の意向等も踏まえて、職員一人一人の研修計画が策定されることが望ましい。現在、施設長が職員と個人面談を進めている最中であり、その中で組織として期待する仕事内容など職員に口頭で伝えている。今後、個別の職員研修計画の策定、教育・研修の実施、さらに組織的に研修成果の評価・分析を行い、次の研修計画への反映、内容や見直しが行われるといった職員の資質向上への取り組みが期待される。
【5】第三者評価結果に
対する施設のコメント
 平成18年の実施から今年度は2回目の第三者評価を実施しました。
 施設運営の理念から関係機関連携・地域支援など現在の「つつじが丘学園」の取り組みを丁寧に評価、改善をして頂きました。
 質問や率直な意見に対しても、話し合いを重ねながら相互理解を基に報告することができた点は大変うれしいことです。
 これからも、子どもたちのより良い育ちを守るため、地域とともに歩んで参りたいと考えていますので、ご支援・ご協力をお願いいたします。
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