社会的養護施設第三者評価結果 検索

くすのき

【1】第三者評価機関名 (社福)和歌山県社会福祉協議会
【2】種別 児童養護施設 定員 15名
施設長氏名 平野 雅裕 所在地 和歌山県
URL
【3】実施調査日 2014年10月06日~2015年01月16日
【4】総評 ◇特に評価が高い点
①施設は静かな山間地域に在り、子どもたちの人格形成に寄与しうる自然に恵まれた環境である。施設建物の床や柱は紀州木の国にふさわしい木質を基調とした無垢材の内装で、子どもたちの使用する家具も紀州檜材で統一されぬくもりが感じられる。
②社会的擁護の基本理念「子どもの最善の利益のために」・「すべての子どもを社会全体で育む」に基づき施設の理念・運営指針を明文化し、基本姿勢として職員に周知し、子どもの養育・支援の実践に活かすよう取り組んでいる。
③職員は、施設長のリーダーシップの元、子どもたちの最善の利益享受のために真摯に子どもと向き合い、人が成長していく上での根本となる精神の育成や基本的生活習慣、社会常識などの習得において職員自らが範となる姿勢で支援に取り組んでいる。
④開設5年目の施設であるが、職員は子どもの養育と支援について信念を持ち、子どもに寄り添い日々の実践を克明に記録し様々な気づきを共有化しており、職員全員が同じ目線で子どもたちに接するよう取り組んでいる。
⑤職員全員で自己評価に取り組み、合議し、自らを厳しく評価している。また、今回の受審を通して第三者評価の効果を理解し積極的に取り組もうとする姿勢があり、今後の養育・支援の実践に向けて大いに期待できる。

◇改善が求められる点
①支援についての手順や方法のマニュアルを整備するまでには至っていない。子どもの最善の利益に配慮した支援の実践をもとに改善点等を検討し、標準的な実施方法のマニュアルを整備し、職員間で共有することが望まれる。
②現在、施設長の指導の元、主任を中心とした職員で、アセスメント様式及び自立支援計画の様式を検討中であるが作成に至っていない。子ども一人ひとりの課題等についてアセスメントを実施することで新たな子どもの可能性や気づき、課題の発掘により支援の可能性が広がるよう、また、アセスメントに基づき自立支援計画を作成し職員全員で情報を共有することにより適切な支援が展開できるよう、アセスメント様式及び自立支援計画の様式の作成を期待したい。
③客観的な基準に基づき人事考課基準の策定と、職員への周知により、客観性・公平性・透明性を確保し人事考課に活かされることが望まれる。
【5】第三者評価結果に
対する施設のコメント
設立5年目という歴史的にも浅い施設であり、児童15名の定数と職員(調理員・事務員を除き)は施設長を含め8名の職員態勢で家族的な雰囲気で勤務にあたっている。また、児童の利益を最優先にした養育に努めているが、細部に渡り不足しているシステム、マニュアル等を指摘してもらえ、本施設の弱点が明らかになった。「社会的擁護の基本理念等に基づいて、子どもの養育・支援に職員一丸となって取り組んでいる」、「子どもたちの最善の利益享受のために真摯に子どもたちと向き合い、基本的生活習慣、社会的常識などの習得において職員自らが模範となる姿勢で取り組んでいる」等々の評価を頂いたことは、私も含め全職員にとってはこれからの取り組みに自信になったと考える。改善が求められる点として、「支援についての手順や方法のマニュアルの整備」「アセスメント様式や自立支援計画の様式の作成」「人事考課基準の策定」等を求められた。これらについては、現在研究・検討中であるが、新年度の事業計画書に反映できるように努めたい。今回の第三者評価結果を受け、全職員で子どもたちの最善の利益を求め、さらなる社会的擁護の在り方を追求しなければいけないと考えています。
第三者評価結果はこちら