社会的養護施設第三者評価結果 検索

名古屋文化キンダーホルト

【1】第三者評価機関名 (株)福祉サポートセンター
【2】種別 児童養護施設 定員 51名
施設長氏名 西川 信 所在地 愛知県
URL
【3】実施調査日 2013年07月08日~2014年01月01日
【4】総評 ◇特に評価が高い点
 施設は新築工事に伴い当地に移転して2年が経ち、子どもや職員も新しい地域、学校に慣れてきつつある。運営方針は子どもの最善の利益(子どもの権利擁護、子どもの自立、発達保障)を最重要課題とし、安心安全な施設づくり、を基盤として家庭的な養護の推進に努めている。職員は、当施設が子どもたちの「自分たちの家」との想いをもって日々養育に努めており、子どもは明るく成長している。職員の平均在職年数が12年程であり、長く在職する職員もいることから、施設を卒業してからも気楽に施設に出向くなど利用しやすい環境がある。学習塾の講師やピアノ教師など多数の幅広い分野のボランティア方々から協力もある。当法人では地域との交流を目的として、平成12年度より子育てサークルを立ち上げ、講演会の開催など地域の子育て支援事業を行っており、現在は長久手市の協力も得られている。平成17年に尾張旭市に開設した小規模児童養護施設(フォワイエ)は、住宅地の中にあり、町内の自治会や子ども会に参加して地域との交流を積極的に図っている。また地域の子どもが遊びに来たり、近隣の人にバーベキューに誘われるなど地域との交流を積極的に進めている。

◇改善が求められる点
 施設では、児童福祉法や児童憲章及び児童養護施設運営指針・倫理綱領に基づき施設の理念とし、「子どもの最善に利益」を確保するための支援・養育を行なっている。今後は、児童福祉法の主旨をより具体化した施設独自の運営理念を作り上げると共に、職員の参画の基で各種マニュアルの整備し、定期的に見直し検討することで生きたマニュアルの作成を期待する。
【5】第三者評価結果に
対する施設のコメント
 今回はじめて第三者評価を受け、第三者の視点で施設の現状や課題について認識を新たにすることができた。これまでキンダーホルトでは全養協が実施しているチェックリストによる自己評価を毎年行ってきたが、そこでの自己評価と概ね共通している今回の評価内容は現在の施設運営の到達点として納得できるものと思われる。ところで、今年の夏休み以降、子どもの不登校や無許可外出などの問題が頻発し職員はその対応に追われる日々が続いた。現在は何とか通常の生活に戻りつつあるが、こうした問題が起きる背景には子ども自身の抱える個別的問題と社会的要因が影響しているところではあるが、一方で子どものニーズに的確に対応できていなかった職員集団の援助のあり方も反省が求められるところと認識している。現在は定期的に子どもたちと職員集団の話し合いを行い、日々の環境整備に努め、職員の援助のあり方を振り返るなど施設養護の基本に立ち返り、子どもと職員が一緒になってつくっていく生活に努めている。今後は、今回の指摘事項である、施設独自の運営理念の明確化、職員の参画の基での各種マニュアルの整備、そしてその見直しと効果的活用に取り組み、「子どもの最善の利益」の実現を目指して施設運営の向上に努めていきたい。
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