【1】第三者評価機関名 | (特非)群馬社会福祉評価機構 |
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評価調査者研修修了番号 | SK15027 S15014 17A46 |
【2】種別 | 母子生活支援施設 | 定員 | 20世帯 | |
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施設長氏名 | 加藤 隆久 | 所在地 | 群馬県 | |
URL | http://www.sankou-fukushikai.jp/ | |||
開設年月日 | 1982年01月01日 | 経営法人・設置主体 | 社会福祉法人 三晃福祉会 | |
職員数 | 常勤職員 | 9名 | 非常勤職員 | 3名 |
専門職員 | 医師 | 1名 | 保育士 | 4名 |
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社会福祉士 | 1名 | 児童指導員任用資格 | 3名 | |
施設設備の概要 | (ア)居室数 | 26室:事務室、管理人室、心理室、多目的室、学習室、居室21 | (イ)設備等 | |
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(ウ) | (エ) | |||
【3】理念・基本方針 | 法人理念 創造・誠実・愛和 1 社会を愛し、人を愛し、己を愛する人格を養成する 2 和と進歩と信念に徹する人格を養成する 3 連帯と理解と奉仕でユートピアを実現する 施設理念 あかるく 明るい心で恵に感謝し、夢と希望をはぐくむ かしこく 勉学に励み、知性を高め、常にチャレンジする むつまじく 隣人愛をもって、仲良く助け合い調和を大切にする 法人基本方針 1 人権の尊重 利用者の人権を尊重し、個人の尊厳に配慮した安心・安全な福祉サービスの提供に努めます。 2 サービスの質の向上 利用者の立場に立って良質かつ適切な福祉サービスを提供するように努めます。 3 地域福祉の推進 地域の声を傾聴し、地域と共に発展する組織を目指します。 4 説明責任(アカウンタビリティー)の徹底 法人の業務及び財務等に関する情報を開示し、説明責任を果たします。 5 トータルな人材マネジメントの実現 運営理念を明確化し、実現するために期待する職員像を明示し、トータルな人材マネジメントシステムを構築し、職員の資質向上に努めます。 6 職員処遇の向上 良質な福祉人材を確保するため、職員の安全と健康を確保し職員処遇全般の向上に努めます。 7 法令遵守(コンプライアンス)の徹底 法令、社会的ルールやモラルを遵守した運営に努めます。 8 組織統治(ガバナンス)の確立 推進する力を持つ組織作りと自ら改める組織作りを目指します。公正かつ適正な運営を可能とする組織統治(ガバナンス)を確立します。 施設基本方針 1 母子の権利と尊厳を養護します。 2 母子の意向を受け止め、安心・安全な生活が送れるよう支援します。 3 母子の主体性を尊重した自立への歩みを支える支援をします。 4 母子への適切な支援とより良い施設運営を目指すと共に、自己点検を図り、専門性の向上に努めます。 5 退所後も地域での生活を見守り、関わりを持ちながら、安定した生活が送れるよう支援します。 6 関係機関等とネットワークを形成し、住み良い地域社会作りを進めることを目指します。 |
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【4】施設の特徴的な取組 | ・児童(特に小学生)の学習支援のため公文学習を導入し、今年度は更に指導効果を高めるため重点指導施設として公文教室を運営している。月1回公文協会より講師に来園いただき、職員へ指導いただいている。 ・広域入所を積極的に受け入れ、DV、被虐待ケースへの支援の充実を図っている。また、離婚のため調停を継続している世帯への支援として、調停あるいは裁判への動向、担当弁護士との打ち合わせの代弁等の支援を行っている。 ・今年度より研修体制の充実を図り、セカンドステップやCSP研修に参加した職員により施設内研修を実施、技術の伝達を行っている。 ・施設内で性教育担当者を決定し、児童に対しおはなし会を実施するなどして性教育の実施を開始した。 |
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【5】第三者評価の受審状況 | 2015年09月01日(契約日)~ 2015年12月16日(評価結果確定日) | |||
受審回数 | 1回 | 前回の受審時期 | 平成25年度 | |
【6】総評 | ◇特に評価の高い点 ○Ⅱ-1 施設長の責任とリーダーシップ ・専門的ケアの強化、研修体制・スーパービジョン体制の確立といった取り組むべき課題に対して、その仕組みを構築するための活動に施設長自ら参加して指導力を発揮している。経営的側面から見た入所世帯数の管理や、個別対応職員と心理療法職員の配置による人員増等に継続的に取り組み、実現した。 ○Ⅱ-4 地域との交流、地域貢献 ・職員の業務の中に地域(町内会)担当と子ども会担当とを設け、地域の清掃活動や資源回収、年2回のまつり等に母親及び職員が積極的に参加するなど、地元町内会を中心とした地域との交流が進められている。 ○Ⅲ-1 母親と子ども本位の支援 ・法人で定める権利擁護規程を入所者向けにわかりやすく書いた「権利擁護ガイドライン」が作成され、職員に周知されているほか、玄関など施設内の見やすい場所に掲示され母親と子どもにも周知されている。 ○Ⅲ-2 支援の質の確保 ・ケースアセスメント会議が定期的に開催され、個々のケース検討や支援内容の評価、見直しが適切に実施されている。 ○A-1母親と子ども本位の支援 ・入所者自治会を友の会と称し毎月1回開催して、情報が得られるように取り組んでいる。 ・子どもの権利ノートは県で作成したものを使用しているが、職員の説明用に1項目毎に説明の文章を作成し説明している。 ・児童会活動で、自分たちがやりたいと思う活動ができるように計画の策定にあたって助言を行っている。 ○A-2支援の質の確保 ・個別対応職員、心理療法担当職員を配置し母親から相談しやすい環境の整備を行うとともに、相談の機会を増やしての支援に取り組んでいる。また、心理的ケアの面では外部からスーパーバイザーに毎月2回来てもらい、母親からの相談にも応じてもらっている。 ◇改善を求められる点 ○Ⅰ-2 経営状況の把握 ・DV、児童虐待への対応など、社会的な緊急課題としての経営環境の把握は行われているが、具体的な経営状況の分析が十分でない。経営状況の的確な把握・分析が行われることで、それに基づいた、より効果的な取り組みができるものと期待される。 ○Ⅰ-3 事業計画の策定 ・権利擁護、支援体制、組織体制、設備の整備、人材育成などについて具体的に記載された中・長期計画並びに単年度の事業計画が策定されているが、経営状況の把握・分析を踏まえた収支計画の適切な策定、実施状況の評価が可能となるような数値目標の設定、計画の内容を母親と子どもに分かりやすく周知する工夫などがさらに求められる。 ○Ⅱ-2 福祉人材の確保・育成 ・職員の育成における目標管理制度や人事考課制度については、まだ実施されていない。現在、それらを含む総合的な人事管理制度の導入が計画されており、職員との定期的な個別面談の機会を設けることによる効果的な運用が期待される。 ○Ⅲ-1 母親と子ども本位の支援 ・母親と子どもの満足を把握する仕組みに関し、調査や面談等による把握は現在実施されていない。今後、母親と子どもから、支援内容や職員の対応、行事などについての要望を出してもらえるよう、聞き取り調査の実施が予定されている。また、母親と子どもへのアンケート調査も計画されており、満足の把握をする仕組みの整備が期待される。 ○Ⅲ-2 支援の質の確保 ・支援の標準的な実施方法をまとめた「業務テキストブック」が作成され活用されているが、今後、母親や子どもの意向を踏まえた多角的な検証を行うことにより、その内容の充実が期待される。 ○A-2支援の質の確保 ・どならない子育て練習法より子育て支援を始めたところなので、その充実が図られることに期待したい。 ・自助グループなど外部支援団体等について今後情報を入手し、支援の充実を図ることに期待したい。 ・今年度より心理療法担当職員を配置し専門的ケアを実施し始めたので、個別面談の充実を図ることに期待したい。 ・スーパービジョン体制を作ったところなので、適切な運用ができるように取り組むことに期待したい。 |
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【7】第三者評価結果に対する施設のコメント | 二度目の第三者評価受審でしたが、前回受審後の課題に取り組んでいたため、一層多角的視点で自分たちの支援を振り返ることができたように感じています。また、職員の配置増に伴い、新任職員が多い中での受審となりましたが、各職員が客観性を持ち、自らの支援について的確に評価したことで今後取り組むべき課題・目標を明確にすることができました。今回の第三者評価の受審において明確化された課題・目標について、職員が一丸となって取り組んでいきたいと思います。 〈第三者評価受審後取り組んだこと〉 ・法人発行の広報誌に基本方針と理念を掲載した ・退所時の自立への支援としてアフターケアのためのアンケートの実施を導入した ・入所者支援マニュアルに加えることとし、今年度から実施したこと 母親へ理念・基本方針と事業計画の説明を行う 母親から事業計画に関しての意見聴取を行う 権利擁護に関する説明を行う 下記の事項については次年度以降積極的に取り組んでいこうと考えています。 〈入所者支援について〉 ・児童会:理念・基本方針の説明と事業計画、権利擁護ガイドラインの説明を行い、児童が主体となって問題や課題について検討を行うことできるように取り組みを進める ・退所後支援計画表を作成し、1~2年程度の継続的な退所後支援に取り組む ・母子の満足に関する調査のため、平成28年度より入所者アンケートを実施する ・親子・家庭のあり方を重視した支援が行えるよう母子別面談と家族面談を活用する 〈その他〉 ・職員が発達課題について理解を深められるよう、発達課題・発達段階の説明のため資料を作成する ・被虐待児への支援方法について専門的知識を学ぶ機会を設け、虐待に関する職員の知識と理解を深める ・事故発生報告やヒヤリハット報告を積極的に提出できるよう、各職員の意識向上を図るような取り組みを検討する ・パンフレットの改訂(基本方針や支援内容の概要を記載) ・性教育について、勉強会を実施し職員の知識を統一する |