サービスの質の向上を目指して 福祉サービス 社会福祉法人 全国社会福祉協議会
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福祉サービス第三者評価事業とは
経緯第三者評価事業の法的な位置づけ福祉サービス第三者評価事業Q&A
普及啓発パンフレット
 

経緯

 

 
  • 福祉サービスの第三者評価事業は、平成9年、厚生省(当時)において検討が始まった社会福祉基礎構造改革において、その理念を具体化する仕組みの一つとして位置づけられました。
     
  • 社会福祉基礎構造改革は、社会環境の変化による国民の福祉需要の増大・多様化を背景として、戦後50年にわたる社会福祉事業法に基づいた社会福祉諸制度の共通的な基盤制度の見直しを図ろうとしたもので、その理念と基本的方向は次のようなものです。
 

 

【社会福祉基礎構造改革における社会福祉の理念と改革の基本的方向】
 

 
改 革 の 基 本 的 方 向
サービスの利用者と提供者の対等な関係の確立
個人の多様な需要への地域での総合的な支援
幅広い需要に応える多様な主体の参入促進
信頼と納得が得られるサービスの質と効率性の向上
情報公開等による事業運営の透明性の確保
増大する費用の公平かつ公正な負担
住民の積極的な参加による福祉の文化の創造
 

 
社 会 福 祉 の 理 念
  • 国民が自らの生活を自らの責任で営むことが基本
  • 自らの努力だけでは自立した生活を維持できない場合に社会連携の考え方に立った支援
                   
  • 個人が人としての尊厳を持って、家庭や地域の中で、その人らしい自立した生活が送れるよう支える
 

 
  • 福祉サービスの第三者評価事業は、社会福祉基礎構造改革の基本的方向 「信頼と納得が得られるサービスの質と効率性の向上」のあり方に関する『社会福祉基礎構造改革について(中間まとめ)』(平成10年6月)での提言を受けて、具体的に検討が始められたものです。
 

 
  • サービスの提供過程、評価などサービスの内容に関する基準を設ける必要がある。これを踏まえ、施設、設備や人員配置などの外形的な基準については、質の低下を来たさないよう留意しつつ、弾力化を図る必要がある。
  • サービス内容の評価は、サービス提供者が自らの問題点を具体的に把握し、改善を図るための重要な手段となる。こうした評価は、利用者の意見も採り入れた形で客観的に行われることが重要であり、このため、専門的な第三者評価機関において行われることを推進する必要がある。
『社会福祉基礎構造改革について(中間まとめ)』(平成10年6月)
 

 
  • 厚生労働省ではこの提言を受けて、平成10年11月、厚生労働省社会・援護局長の私的懇談会として「福祉サービスの質に関する検討会」(座長:江草安彦 社会福祉法人旭川荘理事長)を設置し、福祉サービスにおける第三者評価のあり方について、以後2年半にわたって検討を続けました。
  • そして、この検討会での検討結果は、平成13年3月、『福祉サービスにおける第三者評価事業に関する報告書』としてとりまとめられ、同年5月にはその報告内容を受けた「福祉サービスの第三者評価事業の実施要領について(指針)」が通知として発出されました。
 
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第三者評価事業の法的な位置づけ

 

 
  • 平成12年6月に施行された社会福祉法第78条は、「福祉サービスの質の向上のための措置等」として次のように規定しています。
 

 

【福祉サービスの質の向上のための措置等】
 

 

第78条
社会福祉事業の経営者は、自らその提供する福祉サービスの質の評価を行うことその他の措置を講ずることにより、常に福祉サービスを受ける者の立場に立って良質かつ適切な福祉サービスを提供するよう努めなければならない。
2 国は、社会福祉事業の経営者が行う福祉サービスの質の向上のための措置を援助するために、福祉サービスの質の公正かつ適切な評価の実施に資するための措置を講ずるよう努めなければならない。

 

 
  • 第1項では、社会福祉事業の経営者が第三者によるサービス評価を受けることは、「社会福祉事業の経営者が行う福祉サービスの質の向上のための措置」の一環であると位置付けています。
  • そのため、第三者評価事業の目的は、社会福祉事業の経営者が行う福祉サービスの質の向上のための措置の援助であると解されています。
  • 具体的には、個々の事業者が事業運営における問題点を把握し、サービスの質の向上に結びつけることが第三者評価事業の目的となります。また、第三者評価結果が公表されることによって、結果として利用者の適切なサービス選択に資するための情報となるものです。
 
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福祉サービス第三者評価事業Q&A

 

 
Q1 「第三者評価」とは何ですか?
Q2 なぜ「第三者評価」が必要とされているのですか?
Q3 第三者評価を受けるメリットは何ですか?
Q4 第三者評価では、何を評価するのですか?
Q5 「第三者評価」と行政監査はどのようにちがうのですか?
Q6 第三者評価は必ず受けなければならないのですか?
 

 
Q1 「第三者評価」とは何ですか?
A1
 福祉サービスの「第三者評価」は、「社会福祉法人等の提供するサービスの質を事業者及び利用者以外の公正・中立な第三者機関が専門的かつ客観的な立場から行った評価」であるとされています。
 第三者評価事業のポイントは、当事者(事業者および利用者)以外の第三者による評価であること、専門的かつ客観的な立場からの評価であること、と整理できます。
 
 

 
Q2 なぜ「第三者評価」が必要とされているのですか?
A2

 社会福祉基礎構造改革の進展や、介護保険制度の施行によって、福祉サービスは従来の措置から契約による利用制度へと移行していくこととなります。このような状況では、利用者は自らにふさわしい、より質の高い福祉サービスを求め、事業者は、質の高いサービスを提供しなければ、利用者から選択されることが困難となります。

 そのため、第三者評価事業は個々の事業者が事業運営における具体的な問題点を把握してサービスの質の向上に結びつけることとともに、評価結果等が利用者の適切なサービス選択に資するための情報となることを目的として実施されます。
 第三者評価というと、事業所の優劣をつけるもの、あるいは、A・B・Cランクなどの格付けを行うもの、などのイメージを持たれる方も多いようですが、本来、福祉サービスの第三者評価はそのようなことを目的とはしていません。


■ 事業者によるサービスの質の向上に向けた取り組み
提供するサービスが利用者に説明でき、選択されるために、サービスの現状の水準や課題を把握し、課題を明確にした上での改善に向けた継続的な取り組みを促進する。
評価結果を職員が共有することによって、改善に向けた組織的な取り組みを確保する。
 
 

 
Q3 第三者評価を受けるメリットは何ですか?
A3

 第三者評価を受けることのメリットは、組織の内的な要素に対する効果と、対外的な効果の双方について整理することができます。これまでの検討過程において行われた試行事業やモデル事業等において、第三者評価基準の作成に向けて評価を受けていただいた事業所からいただいた意見や感想をまとめるとおよそ以下のような効果が挙げられました。


■ 組織の対内的な効果
自らが提供するサービスの質について改善すべき点が明らかになる
改善すべき点が明らかになるため、サービスの質の向上に向けた取り組みの具体的な目標設定が可能となる。
第三者評価を受ける過程において、職員の自覚と改善意欲の醸成、および諸課題の共有化が促進される。
■ 対外的な効果
第三者評価を受けることによって利用者等からの信頼の獲得と向上が図られる。
 
 

 
Q4 第三者評価では、何を評価するのですか?
A4

 福祉サービスの第三者評価事業では、主に、福祉サービス提供体制の整備状況と取り組みについて専門的・客観的な立場からの評価が行われます。

福祉サービス提供体制の整備状況と取り組み
自法人・福祉施設等の経営理念にもとづき提供される福祉サービス内容の決定
サービスの提供体制
福祉サービスの質の向上に向けての全組織的な取り組み

第三者評価では事業所で提供されている「福祉サービスの質の向上」を目的として評価が行われますので、例えば、その法人や施設の経営(財務)状況についての評価は行われません。第三者評価は、福祉サービスの質の向上を促すためのシステムのひとつであり、他の苦情解決制度等、福祉サービスの質を高める他の仕組みと組み合わされることによって、一層の福祉サービスの質の向上が図られることとなります。
 
 

 
Q5 「第三者評価」と行政監査はどのようにちがうのですか?
A5

 行政監査は、法令が求める最低基準を満たしているか、否かについて定期的に所轄の行政庁が確認するものであり、社会福祉事業を行うためには、最低限満たしていなければならない水準を示しているものです。一方、第三者評価は、現状の福祉サービスをよりよいものへと誘導する、すなわち福祉サービスの質の向上を意図しているという点で行政監査とは根本的にその性格を異にしています。

 
 

 
Q6 第三者評価は必ず受けなければならないのですか?
A6

 社会福祉法第78条は、社会福祉事業の経営者は、自己評価の実施等によって自らの提供する福祉サービスの質の向上に努めなければならない、と自己評価について努力義務を規定していますが、第三者評価を受けることは法律上の義務ではありません。
 しかし、福祉サービスの質を向上させていくとともに、利用者や住民の信頼を得ていくために、第三者評価は、有効かつ必要です。社会福祉法第78条第2項では、国は、福祉サービスの質の公正かつ適切な評価の実施に資するための措置を講じるよう規定しており、福祉サービスの第三者評価事業はこの規定に基づき国が基盤づくりを進めているものです。

 
 
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普及啓発パンフレット

 

 

本会では、福祉サービス事業者向けの普及・啓発パンフレットを作成し、都道府県
推進組織を通じて周知を行っております。

 

  平成19年3月31日発行  
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